iPhone向けiOS 18は2024年9月16日にリリースしました。近年最大規模のアップデートとなります。
Appleが初代iOSを発表してから約17年。ここ数年は壁紙や絵文字の追加など、小規模な更新が中心でしたが、今回のiOS 18では何がどう変わったのでしょうか。
この記事ではiPhoneの新しいiOS 18の機能とアップグレードした内容をご紹介します。
主な新機能と改善点は以下の通りです。
- ホーム画面のアプリアイコンとウィジェットを自由に配置可能に
- コントロールセンターの刷新とカスタマイズ性の向上
- 衛星通信によるオフライン時のメッセージ送信
- RCSのフルサポートによるiOS-Android間メッセージングの改善
- スプリットスクリーンによるマルチタスク機能の強化
- SiriなどのAI機能の大幅アップグレード(発売日以降の予定)
- 強化された暗号化とプライバシー保護機能の導入
これらの機能により、ユーザー体験が大きく向上するでしょう。
iOS 18の新機能
iOS 18の最も興味深い20の機能
1.衛星経由のメッセージ
圏外でも、メッセージアプリから友達や家族に直接メッセージが送れます。
2.RCSメッセージング
iMessage以外の友達や家族とはRCSで連絡できます。RCSはメディア共有や、グループメッセージの信頼性を向上させます。
3.フレキシブルなホーム画面
ホーム画面にアプリアイコンやウィジェットを自由に配置し、理想のレイアウトを作れます。
4.強化されたコントロールセンター
コントロールセンターが刷新され、便利なコンクリート・グループと自由な配置機能が加わりました。
5.パスワードハブ
パスワード、パスキー、認証コード、Wi-Fiパスワード、Apple認証情報を一箇所で管理できます。
6.macOSへのiPhoneミラーリング
macOSからiPhoneミラーリングで、iPhoneを操作できます。
7.ゲームモード
ワイヤレス機器の応答性向上と、バックグラウンド処理の最適化でゲーム体験が進化します。
8.Siriアクション
Siriが進化し、標準アプリと他社製アプリで、数百の新しい操作を代行できるようになりました。
9.写真から思い出を作る
説明を入力すると、特定の思い出のストーリーを自動作成。写真が物語を紡ぎ、あなただけのユニークな思い出の1ページが完成します。
10.クリーンアップツール
クリーンアップツールで、写真から不要な要素を簡単に削除できます。
11.Safariハイライト
ウェブページの概要、場所、人物、音楽、映画、テレビ番組など、便利な情報を見つけられます。
12.メールのスマート返信
メールの内容に応じて、詳細な返信オプションを素早く選択できるようになりました。
13.メッセージのスケジューリング
メッセージを事前に作成し、指定した時間に送信するよう設定できます。
14.アプリの非表示とロック
アプリを長押しすると、アプリがロックされ、他者からのアクセスを防ぎます。
15.次世代のポートレート機能強化
ポートレート撮影に、ライティングコントロールとナイトモードが追加されました。
16.Genmoji
キーボードから直接、個性的な絵文字スタイルのステッカーを作成できます。
17.天気「体感温度」表示
体感温度をより分かりやすく表示し、外出時の準備がしやすくなりました。
18.多言語食料品リスト
設定で他の言語を選択し、食料品リストを分類できるようになりました。
19.絵文字ピッカー
絵文字キーボードとステッカードロワーが一つに統合されました。
20.外付けドライブフォーマットの拡張
USB-C搭載iPhoneで、外付けドライブを長押しし、APFS、exFAT、MS-DOS(Fat32)形式にフォーマットできます。
アップルiOS 18の新しいインターフェイス機能
iOS 18でホーム画面のデザインが大幅に刷新されました。アイコンの自由な配置、スペースの追加、新テーマの適用など、カスタマイズ性が大きく向上。より個性的な画面作りが可能になりました。
また、大型iPhoneでは待望の分割画面マルチタスクに対応。タブレットや一部のAndroid端末と同様の機能を実現しています。
アップルとAI
SiriがAI機能で大幅に進化します。現在のシンプルなコマンドから、より自然な対話と文脈理解が可能な「プロンプトベース」のシステムへと発展します。
また、Apple MusicにもAIが導入され、AIがキュレーションしたプレイリストを楽しめるようになります。さらに、写真アプリや編集ツールにもAI機能が追加され、PagesやKeynoteのような使い勝手の良さを実現します。
iPhoneへのAI導入は、その幅広い能力をより多くの人々に体験させる重要な一歩となるでしょう。
ただし、Apple IntelligenceにはiOS 18とは別のリリーススケジュールがあります。一部機能はiOS 18に搭載されますが、他の機能は2024年末から2025年初頭にかけて順次公開される予定です。
iOSの接続性とパフォーマンス
iOS 18でリッチ・コミュニケーション・サービス(RCS)が採用されます。これにより、iPhoneとAndroidユーザー間のメッセージのやり取りが大幅に改善。絵文字リアクションや既読確認などの機能が互換性を持つようになります。
また、一部の端末ではWi-Fi 7に対応。さらに、クアルコムの新型Snapdragon X75モデムにより、5G通信も強化されます。これらの更新で、より高速で安定した通信が可能になります。
心身両面の健康サポート機能の強化
AirPods Proに補聴器モードが追加される予定です。2024年後半の実装が見込まれ、聴覚に課題を持つユーザーをサポートします。
音声コントロールと支援技術も大幅に刷新されます。さらに、現在の健康管理機能に加え、ストレスや不安を管理するための新しいツールも提供予定。ユーザーの心身両面の健康をサポートする機能が強化されます。
iOS、セキュリティ、プライバシー
iOS 18でメッセージングやコミュニケーションアプリの暗号化が強化されます。より細かなプライバシー設定が可能になり、アプリによるデータ使用状況の詳細なレポートも確認できるようになります。
さらに、AppleはAI機能においてもプライバシーを重視。ユーザーデータを安全に扱い、機密情報はクラウドではなくデバイス上で処理することを約束しています。これにより、便利さとプライバシー保護の両立を目指します。
結論
iOS 18のAI機能強化に対する評価は、人それぞれでしょう。好みのOSやブランドへの愛着が、その見方に影響を与えるかもしれません。
しかし、Appleユーザーにとっては大きな進化といえます。AIが日常的に使える機能となり、長年待望されていたRCSやホーム画面のカスタマイズも実現するからです。
このアップデートは、進化と革新が融合したもの。Appleを競合他社と同等に位置づけると同時に、新たな目標も示しています。ユーザー体験の向上と技術革新のバランスを取りながら、スマートフォン業界の未来を形作る一歩となるでしょう。